2012年5月7日月曜日

黒岩知事との“対話の広場”(地域版) 西湘会場 実施結果 - 神奈川県ホームページ


 "対話の広場"(地域版)は、知事が県内各会場で県民の皆さんと意見交換をする場です。

 西湘地域で様々な活動をされている方々の事例発表も交え、皆さんで地域の魅力を再発見し、明日の街づくりについて話しあっていただきました。

<西湘会場>集会の概要

テーママグネット西湘 ~地域の魅力をみんなで考えよう!~
日時平成23年11月5日(土)15時から17時
会場県小田原合同庁舎
内容1 知事のあいさつ
2 事例発表

(1)箱根寄木細工若手職人グループ「雑木囃子」代表 露木清高さん

(2)富士箱根ゲストハウス代表(VISIT JAPAN 大使) 高橋正美さん

3 意見交換
4 知事によるまとめ
参加者数204名

はじめに

 ようこそいらっしゃいました。土曜日のこのような時間に、たくさんお集まりいただき、本当にありがとうございます。

 今、各地で「対話の広場」を開催しています。今日はダブルヘッダーで、午前中は足柄上地域で開催し、2時間、どうすればマグネット、魅力にあふれた地域になるのか、率直な議論をしてきました。

 こういう形で県民の皆さんと直接対話をする場を、私はとても大事にしています。討論が始まりますと、私が半分キャスターに戻って進行し、お答えいたしますので、何でも聞いてください。

 対話の広場について

  「対話の広場」は、3種類あります。

 一つは県庁で開催している「黒岩知事との"対話の広場"Live神奈川」。� ��インターネットで生中継し、県庁に来られない人も、ツイッターで参加できます。それを受けて、すぐに答えていくという形にしています。県政に対するアドバイスを頂いている私のブレーンの会議を「知恵袋会議」と言っていますが、この知恵袋会議で出たテーマを県民の皆さんにお諮りするという仕組みにしています。

 第1回は「自殺」をテーマに開催しました。知恵袋会議のメンバーである柔道の山下泰裕さんから、「年間3万人もの自殺者が出ている日本はおかしい。神奈川から何とか変えていきましょう。『いのち輝くマグネット神奈川』を掲げている知事なのだから、これをテーマにすべきだ」と言われました。  その意見に同感し、自殺をテーマに議論しました。

 いろいろ率直なご意見を頂いた中で、この ような意見がありました。「『こころの電話相談』というのがあります。自分が追い込まれたときに電話をして、助けを求めるための電話です。ただ、その電話が有料になっています」電話代ぐらい大したことではないのではないかと、思わず言いたくなるところでしたが、「今から死のうかと思っている時に、電話代はすごく高いハードルになっている」と聞いて、思い直しました。すぐに9月の補正予算の中で、「こころの電話相談」の無料化と増設を提案し、県議会に通していただきました。このように、実現できるものは、すぐに実現させます。

 もう一つは、緊急で開催している「緊急開催!黒岩知事との対話の広場~かながわスマートエネルギー構想の実現に向けて~」です。皆さんご承知のとおり、私は選挙の時に、太 陽光発電を一気に普及させ、4年間でソーラーパネル200万戸分を設置すると言いました。その考えを、9月の県議会で、2020年までに自然エネルギーを年間電力消費量の20パーセントにするという「かながわスマートエネルギー構想」という形に変えて、改めてご提示しました。まだまだ理解しにくいというご批判もあるので、新しいエネルギー政策について2時間、徹底的に議論する対話の広場を用意しています。

 そして、今日のこの場は、「黒岩知事との"対話の広場"(地域版)」と言いまして、県内7つの地域を回っている集会の一つです。 

マグネットとは

 私は「いのち輝くマグネット神奈川」を実現したい。「マグネット神奈川」とは、磁石のように引きつける力を持った神奈川です。行ってみたい、住ん� �みたいと思わせる力を持つことが一番大事だと思っています。私はジャーナリスト時代から、ずっといろいろな講演会で、「マグネット地域を目指すべきだ」と言ってきました。

 地域再生はとても大事だと思いますが、そのために道路や新幹線、橋を造ってくれという話が多い。また、博物館や美術館などのハコモノを造るというのも多い。

 これらが本当に地域再生のために役に立っているのかを検証すると、逆になっていることが非常に多いと思います。新幹線が通り、駅や道路ができると、みんな吸い取られてしまう。ハコモノも、最初は人が来るが二度は来ない。これでは地域再生になりません。

 地域再生とは、地域が魅力的になることです。地域の皆さんが、心を一つにして、こんな地域を目指そうという気 運が盛り上がらなければ、絶対駄目だと思います。

 この「対話の広場(地域版)」では、それぞれの地域にどのようなマグネットの"タネ"があるのかを探して回ろうと思っています。今日はお二人の方に事例発表をしていただきます。ほかにもたくさんマグネットの"タネ"はあると思いますが、私の見るところ、このお二人はまさに西湘地域のマグネットの"タネ"です。お二人の発表の後、皆さんとともに、地域の活性化やマグネット力を高めるにはどうすべきかを議論していきたいと思います。 

エネルギー政策について

 せっかくの機会ですから、新しいエネルギー政策について、少し説明させていただきます。

(1)震災直後の神奈川の状況

 私は知事選への立候補を決めてから選挙ま� �のわずか8日間で政策をまとめました。3.11の直後、福島第一原発の事故による計画停電の実施中、選挙戦が始まりました。しかし、箱根にも、鎌倉にも、お客さんが全くいない。これは大変なことだと思いました。震災以降、外国人観光客も日本人も、いつ停電するか分からない状態では、落ち着いて温泉に入ってもいられない。もし、箱根の温泉街が夏まで持たずにつぶれたら、どうなるのか。神奈川の経済そのものが、大変な危機に直面していると思いました。

(2)神奈川からエネルギー革命を

 夏の冷房需要の時期にまた計画停電を実施したら、これは大変なことになる。なんとかこの危機から早く脱しなければならないと考えたとき、太陽光発電ならすぐに電気を生むことができると思いました。ソーラーパネ ルを設置すれば、その家は電気を使うことができるのです。

 太陽光発電を一気に普及させるには、どのようにしたらよいのか。私のブレーンに相談したところ、神奈川の世帯の半分ぐらいならできるだろうということで、「200万戸分」と言いました。それは確かにきちんと精査して積み上げた数字ではありませんが、自分の気持ちの中で、何とかしなければならないという思いが非常に強かった。周りから、数字なんか持ち出さないほうがいいとも言われました。

 その後、「200万戸もどうやって設置するんだ」と言われるたびに、「神奈川からエネルギー革命を起こすんだ」と言ってきました。革命が起きると、技術はどんどん革新し、値段も安くなる。革命を見越して動き始めれば、新しい状況が生まれてくるという強気� �話をずっとしていました。

 政府もすぐに同じようなことを言い始めました。菅前総理大臣がOECDの場で1,000万戸分を設置すると言い、国全体の大きな方針が出てきました。まさに、革命に火がついたという実感がありました。

 選挙の時、太陽光発電と街で言っても、皆さんに伝わらなかった。だから、ソーラーパネルを持ち歩きました。ところが、今はソーラーパネルを知らない人はいないでしょう。朝から晩まで、テレビで太陽光発電のことを扱っている。家電量販店にも太陽光発電ののぼりが立っている。それぐらい、世の中が大きく動き始めた。

(3)かながわスマートエネルギー構想

 私は今まで、新しくエネルギーを創る「創エネ」ということが、最も大事なことだと思っていました。しかし� �それだけではないということを学習しました。この夏、計画停電が実施されなかった最大の要因は「省エネ」でした。「省エネ」は、新しいエネルギーをつくるのと同じぐらいの効果があることを学びました。もう一つは「蓄エネ」です。太陽が出ているときは、ソーラーパネルの電気が使えますが、電気というものは生まれたときに使わなければ意味がない。それを蓄電池にためて、夜に使うことができれば、夜に発電しているのと同じことになります。それで、「創エネ」「省エネ」「蓄エネ」を合わせたエネルギー政策が必要であると考えるようになりました。


疝痛の手術を受けた有名な馬場馬術の馬

 では、それをどれだけやっていけるか。国は、2030年までに、エネルギー全体に対する再生可能エネルギー等の割合を、21パーセントにするという言い方をしてきました。ただ、2030年というのは先過ぎる。もっと前倒しできるはずだと考え、神奈川は2020年度に、省エネで4パーセント程度、創エネと蓄エネを合わせて16パーセント程度で、合計20パーセント以上にするという新しいエネルギー政策を掲げました。

 これは大変に高いハードルです。「ソーラーパネルを4年間で200万戸分設置する」という公約とは違うので、「公約を撤回したのか」と言われますが、私は撤回したつもりは全くなく、後ろ向きになったところはありません。

 今、革 命が起きている実感がするのです。携帯電話のことを思い出してください。携帯電話も初めは、大きなショルダーバッグのようでしたが、あっという間に小さくなった。電話だけでなく、メールやネットもできるようになった。値段はどんどん下がった。同じことがエネルギーの世界でも起こります。

 我々がどんなエネルギー体系を目指すべきかという大原則は、原子力発電に過度に依存しないということです。

 私は選挙戦の最中、「脱原発」と言ってきました。原子力発電をすべてやめてしまうことは無理なので、「反原発」とは言っていません。

 私は、もう脱原発の議論の時代は終わったと思う。福島第一原発はあんな状態になり、もう使えない。点検中の原発を再稼動させたり、新しい原発をつくることは住民� ��皆さんが反対するので難しい。新しい原発ができないとなると、原発には耐用年数があるので、いずれ原発はなくなってしまう。もうそういう時代なのです。だから、スピード感を持って原子力発電に依存しない新しいエネルギー体系をつくらなければならない。火力発電所でCO2を出す時代でもないので、環境に配慮することも当然必要になる。

 それとともに、我々は今回の原発事故で、福島の皆さんにあれだけのリスクを負わせながら日常生活を享受していたということを学んだ。ではどうするか。やはり、自分たちが使うエネルギーは自分たちで創る、地産地消を目指していこうということです。そのような新しいエネルギー体系のモデルをつくるために、今、新しい技術やアイデアも、どんどんもたらされていますので、 私の政治生命をかけて、何とかこれを実現するために頑張っていきたいと思います。

 今の話だけでは、よく分からないという方は、「緊急開催!黒岩知事との対話の広場~かながわスマートエネルギー構想の実現に向けて~」に参加していただき、疑問は徹底的に聞いてください。それとともに、お手元にお配りしてあります質問用紙に、聞いておきたいということを書いてください。この時間の中で、できるだけお答えしてまいりたいと思います。お答えし切れなかった部分は、ホームページでお答えします。

 それでは、今日はもともと地域のマグネットがテーマですので、お二人の事例発表をお聞きください。

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露木 清高さん (箱根寄木細工若手職人グループ「雑木囃子」代表) 

 今日は箱根寄木細工と、箱根寄木細工に携わる若手職人グループの「雑木囃子」について、紹介をさせていただきたいと思います。まず、寄木細工の話をする前に、小田原・箱根の木工の歴史を少し説明いたします。

 小田原・箱根の木工の歴史は、平安時代のろくろの木地挽きから始まります。室町時代に入ると漆を塗る技術、装飾によってきれいに見せる技術が出てきます。江戸時代に入ると、指物といって箱や引き出しを組み立てる技術が開発され、江戸の末期にようやく寄木細工が出てきます。その後、「木象嵌(もくぞうがん)」「からくり細工」を生産し、近年ではオモチャのパーツな ども生産しています。

 このように、小田原・箱根は実は木工のまちだったのです。近年はやはり時代とともに、会社も縮小して今は数軒しか残っていませんが。

 箱根寄木細工というと、秘密箱を想像される方がいらっしゃいますが、寄木と秘密箱は全く別物で、コラボレーションして一つの商品となって生まれたものです。今は小さく緻密な柄が主流ですが、江戸時代の寄木細工は大柄が主流だったとのことです。

 寄木細工はその名のとおり、木を寄せてつくる工芸品で、小田原や箱根には多種多様な木があり、それで職人さんが自然に集まって寄木細工が生まれました。こうやって寄木細工の伝統が守られてきましたが、私たちは2005年から寄木の若手職人グループ「雑木囃子」を結成し、現在は6名で活動をしてい ます。このような時代に、同時期に6名もの若者が寄木細工に携わるのは珍しいということで、様々な方からかんなの調節などの仕込みの基礎から習いました。

 そして、せっかく若者が集まるなら何かやってみてはどうかということで、若手オリジナルの作品展をしようということになりました。なぜ若手の作品展かというと、作品をつくることは一人前の職人になるための良い勉強になるのです。普段、与えられた仕事をこなすのは当たり前ですが、自分で発想したものをつくるとなると、新しい技術に挑戦しなければなりません。

 また、技術と言ってもただつくるだけではなく、デザインも考えないといけません。技術は加工とデザインで車の両輪であり、二つとも必要なものです。作品展はそれを勉強するいい機会で� �ないかと。さらには、小田原で作品を発表することによって、僕らのような若手や寄木細工をもっと知ってもらおうと思いました。

 作品展ではいい手応えもあったし、もっとこうした方がいいという意見もありました。県や小田原市、NHKにも取り上げられ、3日で700人に来ていただきました。お昼を食べる暇もないくらい、お客さんの対応に追われましたが、それがすごく楽しかったので、また来年もやろうということになり、実は3年続けています。

 毎年、僕ら6人それぞれが1年かけて作品をつくりましたが、作品も年々変わっていきました。誰かがいい作品をつくると、「あ、やられた」と感じてほかの人にも火がついて、新しいものをつくっていくという、いい相乗効果がグループに生まれました。

 そん な中、2008年から2年間、神奈川県産業技術センター戦略的デザイン室の戦略的商品開発支援事業で、シャープのAQUOS(アクオス)をデザインされた世界的に有名なプロダクトデザイナーの喜多俊之先生に、デザインの指導を受けることができました。僕らがつくったものに喜多先生がアドバイスする指導法です。3カ月に1回、新作をつくることを2年間続けました。非常に苦しかったですが、楽しかったです。

 喜多先生にも言われましたが、職人はつくるだけではなく、デザインも、売ることもある程度できないといけない。僕らもそれで成長し、つくるものはやはり変わりました。支援事業は2年間だけでしたが、その後も国内各地の喜多先生のギャラリーで展示もさせていただきました。

 今年の9月、パリで開� ��された「メゾン・エ・オブジェ」に、喜多先生の推薦で作品を発表する機会を頂きました。この「メゾン・エ・オブジェ」は、8万人のお客さんやバイヤーが来場します。周りは本当にトップクリエーターばかりで、僕らがここにいるのは場違いなのではと思いました。ここには、喜多先生セレクションで、モダンなもの、新しい寄木細工を持っていきました。その結果、多くのバイヤーからとてもいい反応ばかり頂き、寄木細工の可能性を再認識した展示会でした。

 「雑木囃子」は職人としてはまだまだですが、このような経験を経て、一人前の職人になろうとしています。そんな中で新しい寄木細工をつくっていくことが、伝統を守ることになるのではないかと思っています。ここまで成長した今の緻密で細かい寄木細工を、� ��らが新しいもので批判するのではなく、技術と考え方を受け継いで、自分たちなりに新しい感性でつくっていくことが大事であると思います。

 「雑木囃子」から話はそれますが、昨年、箱根ラリック美術館で私の企画展をやらせていただきました。ルネ・ラリックは、フランスのガラス工芸家ですが、この企画展はラリック晩年のガラス細工の模様が寄木細工の模様に似ていることからスタートしました。どうやら、海外の万博でラリックの作品と寄木細工が同時に飾られた時があったらしいんですね。ラリックも寄木細工を見ていたのではないか、お互いに影響を受けたのではないかということがわかってきました。

 こういった経験が、新しいものを生み出していくきっかけとなり、伝統をつなげていく。それは小田原、 箱根の特有のものではないかと思います。この寄木細工の産地に足を運んでいただければ、地域の活性化につながるし、そこから地域的なブランドのようなものが生まれてくると考えています。やはり、新しいものをつくり続けていくことが大切なのではないかと思っています。


西の島テリアの世話をする方法

 今秋、「雑木囃子」は「小田原もあ展」と「いぶき展」に参加します。「いぶき展」は「雑木囃子」だけではなく、小田原、箱根の木工の若手職人全体でやっており、神奈川県産業技術センター工芸技術所にバックアップしていただいた展示会です。是非足を運んでいただきたいと思います。

 このように県や市と若手が一体となって頑張っていきたいと思っています。若い職員さんを工芸技術所に入れていただければ、もっと寄木細工や小田原、箱根の木工がアピールできると思いますので、よろしくお願いします。ご清聴ありがとうございました。

高橋 正美さん (富士箱根ゲストハウス代表(VISIT JAPAN 大使))

 先にお断りしますが、皆さんは「外国人観光客」と聞くと中国人や韓国人の団体ツアーを思い浮かべる方が多いと思います。しかし、団体ツアーは地域と関わらない旅行形態をとりますので、本日は、地域と関わりを持ちながら個人旅行を楽しむ外国人旅行客を中心にお話させていただきたいと思います。

 私どもの富士箱根ゲストハウスは箱根仙石原にある家族経営の民宿です。夕食を提供しない、いわゆる「B&B」の宿で、オープン以来、26年間で世界75カ国から11万人を超える外国人観光客を受け入れました。当館は外国人専用というわけではありませんので、原発事故の影響により外国人観光客が大幅に減少しましたので、最近では日本人客もお受けしています。ご覧のように自宅を改修しただけの建物 であり、特別な施設ではありません。

 当館のおもてなしの特徴は、「出会い、ふれあい、学び合い」の観光交流です。それを支えるのが「国際交流」「文化交流」「教育交流」の3つの理念です。私はかつて国際交流団体に勤務した経験があり、その時の経験が当館のおもてなしに役立っています。

 当館の様子を写真でご覧に入れます。「国際交流」では、外国人客に歌や踊り、そして、自由な会話を楽しんでいただいています。

 「文化交流」では、日本の伝統文化を紹介しています。我が家の子どもたちが、習字や剣道を教え、時には地域の方も参加しますが、最近では、小学校を定年退職した元先生が、外国人客のためにお琴の演奏を披露するケースもございます。

 「教育交流」では、学校間交流をアレン ジしたり、外国人客を地元の学校に連れて行き、生徒たちと交流させたりしています。

 当館のおもてなしのポイントは4つあり、これらをスタッフ教育の基本にしています。1つ目は、「お客様は人としてお迎えする」。2つ目は「違いは違いとして受け入れる」。3つ目は、「楽しい旅の思い出を演出する」。4つ目は、「自分のキャラクターで接する」。当館には接客マニュアルがありません。自由に、自分の心からの言葉でお客様と接しなさいと指導しておりますのでこのような接し方になるわけですが、これは、「異文化コミュニケーション」と呼ばれるノウハウです。

 こうした私どものおもてなしは、2008年にアメリカのコーネル大学がアジア25カ国を対象に実施したホスピタリティ産業調査において高く� �価され、ノミネート総数3万1,204件の中からベストプラクティス・チャンピオンに選ばれました。このことは、地元ではあまり知られていませんが、英語の本となって世界中で読まれています。そして、このことが国の耳に入り、私は、2009年、国土交通大臣から「ビジット・ジャパン大使」に任命されました。

 次に、外国人客が感動する西湘地域の魅力をご紹介させていただきます。富士山を見て感動するのは外国人も日本人も同じですが、外国人が決まって感動するポイントがあります。それは、地域や住民の「ありのままの姿」を目にした時です。

 今では人気の観光スポットとなっている仙石原のすすき草原は、12年ほど前までは、地元住民にとっては何もない殺風景な場所に過ぎませんでしたが、外国人客たちは、� ��でに26年も前から「ここの景観は素晴らしい」と言っていたのを思い出します。外国人の視点は日本人とは異なりますので、外国人客から地域の魅力を教えてもらうことが大事だと、最近、私は、つくづく感じております。

 外国人が感動するもう一つの場所をご紹介します。それは、地元のお寺「長安寺」の五百羅漢と墓地です。最近は公園のような墓地もありますが、外国人を墓地に連れて行くということは、普通の日本人は考えないと思います。しかし、外国人は、つくられた観光施設よりも、墓地のような人の心を感じる場所に興味を示す人が意外に多いのです。

 次に、長年外国人客を受け入れた経験を基にして「地域の魅力創造」について述べたいと思います。まず、ハコモノをつくる必要はないということです 。私は、外国人客が感動する究極の観光資源は「人の魅力」だと感じております。

 では、「人の魅力」を高めるにはどうすればよいのかですが、1つ目が、学校教育の中に観光教育を導入すること。そして、2つ目が、地域住民の意識改革を促すことであり、住民の意識向上が地域の魅力向上につながるのだと私は思います。

 私自身がそのために行ってきた観光教育の取り組みをご紹介します。小学生や中学生を対象に外国人客を受け入れた体験話をすると、子どもたちは目を輝かせて聞いてくれます。また、大学生や社会人向けのセミナーも行っており、毎年いろいろな大学が当館を利用しています。また、インターンシップの大学生を受け入れて体験学習もさせています。

 私は、地域の魅力を高めるためには次の� ��つのポイントが大事だと思っています。「発想転換」、「世界を視野に入れる」、「量より質を重視する」、「経済よりも思いやり優先」です。次に、住民の幸福度を上げることが大事だと思っています。最近、世界の国々の「幸福度ランキング」が発表されましたが、私は、こうした意識改革が大変重要だと思っています。幸福度を上げて住民の意識を変える。つまり、住民が幸せに暮らしてこそ外国人客がそこに行ってみたくなり、訪れるわけであり、もし、住民が不幸な暮らしをしていたら、外国人客は訪れないと思います。「幸せ立県神奈川」をめざして、県民の皆さんが幸せな暮らしを営むことが外国人客の誘致にとって大変大事なことなのです。

 それでは、私が考える地域のマグネット力を高める具体的な提案を申し� ��げます。

 1番目は、「外国人観光客の声に耳を傾けること」です。外国人客は究極のよそ者であり、地域を客観的に見る目を持っていますので、先ずは、外国人たちの声に耳を傾けることが大切だと思います。次に、住民の幸せを世界に発信することが大事だと思います。幸せ感は人によって様々ですが、生きがいややりがいといった一人ひとりの幸せを外国人観光客に紹介・披露し、どんどん発信していただきたいと思います。そして、観光教育の指導者養成が必要だと思います。指導者の数はまだまだ少ないのが現状です。

 2番目は、外国人観光客の声の代弁になりますが、一昨年、箱根の路線バスにアルファベット記号が付けられました。お陰様で外国人観光客にとってバスの乗り降りが大変分かり易くなりましたが 、できれば、もう一歩進めていただき、バス停に「通し番号」を付けていただけると大変助かります。

 更に、農林水産業と観光産業の連携を図り、小・中・高に観光教育を導入することを提案したいと思います。

 最後になりますが、今日お集まりの皆さんの中で、長年続けて来られた趣味や特技、または、研究してきたことがあり、それを外国人客に紹介・披露してみたいと思う方がいらっしゃいましたら、何でも結構ですので、ぜひ、私にご連絡いただきたいと思います。折り紙やお手玉、けん玉、郷土料理、あるいは日本語を教えることでも結構です。当館は、皆さんがいきいきと輝くことができる場をつくり、西湘地域のマグネット力をご一緒に高めていきたいと思っておりますのでよろしくお願い申し上げます。私� �プレゼンは以上です。ご清聴ありがとうございました。

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<知事発言>

 今日は204名の方が会場に来てくださっており、6会場目で最高となった。この勢いを借りて、西湘地域が元気になるように頑張りたいと思う。

 お二人の事例発表を聞いて、いろいろな可能性を感じられたのではないかと思う。「雑木囃子」の露木さんは今日は一人だが、全員で何人か。

<事例発表者発言(露木氏)>

 現在は6名で活動させていただいている。

<知事発言>

 6人がみんないい男ばかりで、それだってマグネットになる。伝統工芸を若い人たちが継ぎ、伝統工芸が伝統工芸のままでは単に歴史を引き継いでいるだけだが、それを新しい感性によって変えていく。しかも、プロダクトデザイナーの喜 多俊之先生とコラボレーションし、摩擦熱によって新しく生まれ変わるという。これは素晴らしいことだと思う。


  先日、アメリカのメリーランド州でトップセールスをしてきた。神奈川の観光を訴えると同時に、皆さんに寄木細工をお土産に持って行った。皆さん感動してくれていたが、外国人観光客をどんどん招かないといけない中で、やはり外国人の目にどのように映るかという視点は非常に大事である。そういうところをずっと見つめる。そういうパワーがもっと光り輝くと、さらに外国人観光客が引きつけられてくると思う。

<参加者発言1(小田原市・男性)>

 こんなに早く知事が西湘地域に来て、対話の広場を開いていただいて本当にありがたい。この西湘地域県政総合センターも、よくしたいと思って以前から相談していたことが、最近 どんどん解決している。できれば年2回以上、こういう会を開いていただけるとありがたい。

<知事発言>

 ありがとうございます。対話の広場は全くシナリオがないので、話がどこに行くかわからない。皆さん次第なので、よろしくお願いしたい。

<参加者発言2(小田原市・男性)>

 小田原で足柄茶を栽培している。今回の原発事故で県西部にも大きな被害が出て、一年間丹精を込めて作ったお茶が、一瞬にして駄目になってしまった。

 そんな中、小田原茶業運営委員会のみんなで努力して、10月には暫定基準値を大きく下回ることができ、11月には出荷制限解除となった。これも本当に県の皆さんのお力によるものだと思う。改めてお礼を申し上げたい� �

 まだまだ困難なことはたくさんあるが、安心・安全なものを消費者に提供していきたいと思っているので、これからも足柄茶をよろしくお願いしたい。

<参加者発言3(南足柄市・男性)>

 テレビの報道で見たが、東京都は被災地のがれきの受け入れを決めた。しかし、他の道府県ではがれきを受け入れていないのが現状である。神奈川県としては、受け入れについてはどのように考えているのか。反対の方もいると思うが、安全が確認されたがれきは神奈川県でも受け入れていいのではないかと思う。

 また、がれき処理は焼却場で行うので、ゴミ処理場の発電施設での発電量も増え、エネルギー構想にも一致すると思う。

<知事発言>

 確かに東京都はがれきの 受け入れを始めたが、神奈川県と東京都ではかなり状況が違う。東京都の場合には、海の埋立地があるが、神奈川県にはないので、内陸に埋め立てることになる。

 国は、汚泥や焼却灰については、1キログラムあたり8,000ベクレル以下は埋め立てに使用して構わないという新しい基準を出したが、実際にそれを埋め立てるとなると、住民の皆さんにすごく不安がある状況。もっと国が安全性をアピールして、ちゃんと基準を出してくれば、我々もちゃんと説明していく。

 だから、受け入れに賛成と言ってくださる方の気持ちは素晴らしいと思うが、やはり嫌と言っている人に対して、有無を言わさず受け入れるということはできないのではないかというのが私の気持ちである。

<参加者発言4(南足柄市・男性)>

 知事に幾つか提案がある。私は仙石原に山林を持っているが、それを利用して、例えば植物観察会、クラフト、炭焼き、燻製、チェーンソーアートなど、森林観光をやりたいと思っている。また、小・中・高校の生徒を招いて、森林教育を行ってはどうか。

 このような新しい箱根の顔をつくることが、マグネットの種となり、成長して芽を出すという話につながると思う。

<知事発言>

 それは素晴らしいアイデアだと思う。今日の午前中、足柄上地域で対話の広場を実施したが、そこでは南足柄市の職員が花による観光振興にチャレンジしていた。花のまちにするために、いろいろな花を植えて、花によって引きつけようとし� �いる。

  農園にも立ち寄ったが、観光を最初から視野に入れているので、花畑の中に入れるようになっている。そこには生で食べられるとうもろこしもあり、その場でとって食べたらおいしかった。

 まさにこういうものを、これからどんどん広めて、観光のマグネットにしていきたい。お話のあった森林も、いろいろな形で工夫すれば人を引きつける大きな可能性を持っている。

 高橋さん、こういうアイデアはいかがか。

<事例発表者発言(高橋氏)>

 全面的に賛成で素晴らしいと思う。これからは「人」がキーワードだと思う。これからの教育は学校での基礎教育に加えて、現場で学ぶ実学というものを一つの柱にしていくことが大事だと思う。そこでいきいきとした学びを得 て、一人ひとりがマグネットになっていくことだと思う。

<参加者発言5(小田原市・男性)>

 「小田原天国プロジェクト」というものをやっている。内容は、ダンス、ミュージック、手づくりクラフトなどを、小田原の四つの会場で実施している。単なるにぎやかしのイベントではなく、人と地域を元気にする市民参加型イベントをみんなでつくり、発信する。実施のプロセスを通じて、今までつながっていなかったものをつなげていくことが目的である。

 もう一つ、「小田原ハンパねえっと!」というカーテンの半端生地を使った手づくり作品展があり、カーテンの半端生地でドレスなどをつくっている。

 このように、普通の観光イベントとは違うタイプのものを、みんなでつくり� �げているが、こういう観点は地域のマグネットとしてどうか。知事のコメントを協力者の方たちとシェアしたいので、動画で撮影させていただきたい。

<知事発言>

 これこそが私が言っているマグネットである。道路や新幹線、ホールを造るなど、今まで日本がやってきたことはハード優先だった。しかし、本当のマグネットの力を持つのは、ソフトパワー、まさに人間力である。人間の力を結集させたときに、何が生まれるか。違う人間同士が会うと、新しいものが生まれてくる。先ほどの「雑木囃子」の皆さんも、デザイナーと組み合わせることによって、新しいタイプの寄木細工ができる。「小田原天国プロジェクト」も、自分たちの工夫の中で新しくできるソフトパワーだと思う。こういうものが人を引� �つける。まさにマグネットだと思う。ぜひ頑張ってほしい。

<参加者発言6(小田原市・男性)>

 9月の台風で小田原にも大雨が降り、酒匂川の増水によって避難命令も出された。一応事なきを得たが、富士道橋の上流から中州ができてしまい、砂がどんどん堆積して上流にも影響が出ている。また、酒匂川の河床が上がっているのではないかという新聞記事を見たが、間違いなく上がっていると思う。お金はかかるが、堆積している砂を小田原周辺の海浜に持っていくなど、中州対策をぜひお願いしたい。

<知事発言>

 酒匂川の件は、我々も検討している。これは神奈川県だけでの問題ではなく、上流地域の隣県にも関係するため、隣県の知事とも連携していこうと、ついこの前、話したばかりである。問題点は十分認識しており、最優先の課題� �思ってやっている。 

<参加者発言7(大井町・男性)>

 今日この会場に来て、初めて事例発表のお二人の活動のことを知った。お二人のような方はほかにもたくさんいると思うが、例えばそのような方たちを集めて紹介するなど、ほかへ発信することは何か考えているか。

<知事発言>

 まさに発信することが大事だと思っている。今回は「対話の広場(地域版)」ということで、7地域を回っている。それで、今回は各会場でマグネットの"タネ"となるような方をリストアップし、その中から私が事例発表者として選ばせていただいた。今回の西湘会場はたまたまこのお二人だが、ほかにも候補はいらっしゃった。  発信することはとても大事だと思う。今回こうして� �域を回っていて、「地元にこんな人がいたのか」という声がよく出てくる。地元の人が知らなければ、地域のマグネットにならないので、まずは地元が情報を共有しながらスタートさせる。

 そのための発信は、私もいろいろなところで行っている。先日もワシントンやメリーランド州で箱根や寄木細工の素晴らしさを発信してきた。発信しているうちに、聞いている方は行きたくなってくる。しかし、発信だけして実際に行ったら盛り上がっていないというのでは駄目なので、発信と魅力づくりは両輪でやっていきたいと思っている。

 今日は高校生もたくさん来てくれてうれしい。高校生から何かご意見はあるか。

<参加者発言8(小田原市・男性)>

 先ほどの「小田原天国プロジェクト」の付け足 しのようだが、小田原の地下街でのイベントを増やしてほしいと思う。先日、地下街であったダンスのイベントはとても盛り上がっていたようだ。そういったことを増やせば、小田原の活性化につながるのではないかと思う。


<参加者発言5-2(小田原市・男性)>

 先日、西湘地域の県立学校の校長会で話をし、来年は高校生が参加しやすい時期にダンス天国を実施する予定である。是非参加してほしい。

<知事発言>

 ありがとうございます。

<参加者発言9(愛川町・女性)>

 国の政策だと思うが、今後風力発電を進めていくべきではないかと思う。

 また、ややテーマからはそれるかもしれないが、私の家族が就労とがん治療を何とか成立させている。しかし、たくさんのがん患者が亡くなっている現状を見ると、行政は何かできないものかと思う。ぜひ一度、知事には県立がんセンターにお越しいただき、2 、3時間も予約を待ち続けてがんと闘っている住民を見ていただきたい。

<知事発言>

 まずは風力発電についてだが、「かながわスマートエネルギー構想」に関する質問の中にも「太陽光発電だけか、ほかのことは考えないのか。」というものがあった。 

 もちろん、ほかのことも考えている。原子力発電に過度に依存しない、地産地消を推進するという中では、太陽光発電は一つのアイデアであるが、それ以外にも、風力発電は非常に大きなパワーがある。ただ、風力発電は非常に大きな音がするので、住宅地にはあまりふさわしくないので、海の方で付けられるところがあれば、どんどん付けていきたい。

 今は技術もどんどん進んでおり、さまざまな形があると思う。小水力発電や� �チップにした廃材やコーヒーのしぼりかすなどの廃棄物を使ったバイオマス発電というのもある。箱根では温泉の余熱を利用した温泉熱発電も考えられるので、様々なものを組み合わせていきたい。

 次にがんの話があった。これはまさに、本当に私が最も力を入れたい分野である。「いのち輝く」というのは、まさにこのことである。

 今、神奈川県で医療のグランドデザインをつくるための検討会を開いている。都道府県単位で医療のグランドデザインを検討することは、全国で初めてである。

 医療は完全な霞が関主導であり、日本全国で同じ医療を行い、地域で勝手に決めては駄目だというのが日本の医療政策である。だから、地域にふさわしい医療を行うため、国ができないことを神奈川でやってい� ��ために、専門家の皆さんなどと検討しているところである。

 そんな中、ポリオのワクチン問題でも国とけんかしている。ポリオのワクチンには、ウイルスが生きている生ワクチンと、ウイルスを殺した不活化ワクチンがあり、生ワクチンを接種するとポリオにかかってしまう子どももいる。

 今はもう、先進国ではみんな不活化ワクチンを使っているが、日本はいまだに生ワクチンを使っている。あとは、アジア近辺ではモンゴルと北朝鮮だけ。私は2年前から国に言っているのに、全然動かない。だから、神奈川だけでやろうと。

 実は、国は1年半後に不活化ワクチンの導入を決めた。すると、不活化ワクチンが導入されるまで待とうということで、ワクチンを接種していない子どもがどんどん増えてし まった。神奈川では受けるべき子どもの21パーセントがワクチンを接種していない。ちょうどそのときに中国でポリオが発生し、日本にいつ入ってくるか分からない状況の中、国は「生ワクチンを打て」という通達を出してきた。

 神奈川の子どもたちをそんな危険な目にあわせるわけにいかない。今は不活化ワクチンを県で輸入できるので、県として独自に不活化ワクチンを打つ方針を決めている。その代わり、お金がかかるし、今のところ補償制度もない。

 そうしたら、厚生労働大臣が、神奈川県のやり方は予防接種行政上望ましくないと言ってきたので、望ましくないのは国の方だということでけんかしている。これからもこういったけんかはたくさんしていくので、医療に関しては神奈川県は日本で一番を目指して頑張 っていきたいと思う。

<参加者発言10(秦野市・女性)>

 現在、ラジオやアナウンスの仕事とともに、心理カウンセラーをしている。西湘地域は素晴らしい自然と伝統工芸に恵まれている地域だと思うが、残念なことに、西湘地域でも、うつになる方や自殺者が大変多いと聞いている。多くの不安や悩みを抱えている方が多く、公立中学校でも不登校や暴れている子どもがとても多いが、予算の関係でカウンセラーを置く状態ではないという現実も聞いた。

 確かに役所には相談コーナーはあるが、利用は平日の昼間に限られているし、日本はまだカウンセラーに相談する習慣がない。そこで、神奈川のまちの中にカウンセリングルームなどがたくさんあれば、多くの悩んでいる人たちを救える のではないか。

<知事発言>

 第1回「"対話の広場"Live神奈川」は、「自殺」をテーマとして開催したが、その場でもご指摘のような意見が出た。今は経済的にもこのような状況であるし、弱い人には様々な問題のしわ寄せが行ってしまい、追い込まれてしまう。そのときに、話を聞いてあげるだけでもずいぶん違うので、そういうネットワークを張り巡らせることは非常に大事だと思う。

 具体的にどのような形で行うのか、今のアイデアも一つのやり方だと思うし、いろいろなことを総合的に考えて、人の命を救っていきたいと思っている。

(*平成17年度より全公立中学校にスクールカウンセラーを配置済)

<参加者発言11(小田原市・女性)>    

 県立小田原総合ビジネス高校に通っている。平成16年度より、小田原の銀座通商店街で高校生が経営するお店「Gestore(ジェストーレ)おだわら」を展開している。取り扱っている商品は、全国の農業、水産、商業高校の実習製品や神奈川ブランドの商品であり、小田原市内のイベントにも積極的に参加している。

 また、平成20年度からは、株式会社東華軒と駅弁プロジェクトに取り組み、春夏バージョンの「陸海(りくみ)ちゃん」、秋冬バージョンの「秋恵(あきえ)ちゃん」の開発に携わっている。

 さらに、「西さがみの観光ビジネス」という科目では、観光客を呼び込むための企画を行い、「Gestoreおだわら」を観光ステーションとして活用することを提案し、神奈川県生徒商業研究発表大会� �、発表し、実践している。

 私たちのこのような学校での活動が、地域の活性化につながればと思う。

<知事発言>

 素晴らしいと思う。やはり、自分たちで何かやってみようと思うことが一番大事。高校生がそれを実践していることはすごいと思う。「陸海ちゃん」「秋恵ちゃん」のお弁当も、拝見させてもらった。このように、自分たちで何かやってみるということを高校生が広げていったときに、ここから本当のマグネットの力が生まれてくると思った次第だ。

<参加者発言12(箱根町・男性)>

 神奈川県にとって非常に大きな観光資源である箱根が、長年交通渋滞に悩まされている。打開策として、箱根から南足柄や大井町方面に林道があるが、これを整備すれ� ��渋滞が解消され、箱根に来る方も喜ばれるのではないか。

<知事発言>

 この話は、県議会でも質問されている。確かに箱根には渋滞の問題があるから、林道を活用してどのようにするかというのは、大きな検討課題だと思う。自然への影響も関係があるので、どのように道を造ればいいのか、これらのことは重大な問題だと認識している。こういったことも含めて、この地域が本当に世界から注目されて、もっと輝くエリアになっていくように、これからも頑張っていきたい。 

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 露木さん、高橋さん、今日は本当にありがとうございました。今日をまた新たなスタートにしたいと思います。皆さん、お付き合いいただき、ありがとうございました。

 かながわスマートエネルギー構想の質問について、お答えする時間がなくなってしまったので、これはホームページに掲載いたします。



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